- CULTURE_CONNECT-
文化と未来がつながる

<アートセッション>
ファッション、映画、ストリート、音楽など、文化を原動力に駆動してきた渋谷。世界中のユースカルチャーが集まり、若者を刺激してきたこの街とここ渋谷から生まれた無数の物語は、世界に二つとない固有の現象です。2020年からその先へ続いてゆく大規模開発の中で、その姿は大きく変わりつつあります。過去をアーカイブしながら、土地に蓄積されたアセットと経験を糧に新しい文化を創り出す未来にむけて、アーティストを中心にクリエイターやプロデューサー、ビジネスパーソン、研究者、社会起業家など多様な登壇者が集まるラウンドテーブルセッションを行います。
今回、渋谷に創り出した秘密の拠点から、文化が都市における結節点となり、社会の分断を再接続していくことを、再開発が進むこの渋谷という都市の中に浸透させていくことができるのかをトピックに、未来へむけた作戦会議を行います。

【アートセッション 開催コンテンツ概要】
開催日 :11月12日 (木) 〜 14日 (土) 22:00〜
視聴方法:SOCIAL INNNOVATION WEEK 2020 配信ページ
     (https://social-innovation-week-shibuya.jp/)
企画  :山峰潤也氏/塚田 有那氏
空間演出:小金沢 健人氏
主催  :渋谷芸術祭、SOCIAL INNOVATION WEEK SHIBUYA
特別協力:文化庁 令和2年度文化経済戦略事業

司会 / 企画

山峰 潤也 / Junya Yamamine

東京アートアクセラレーション共同代表/ANB Tokyoディレクター/キュレーター。東京都写真美術館、金沢21世紀美術館、水戸芸術館現代美術センターにて、キュレーターとして勤務したのち現職。主な展覧会に「ハロー・ワールド ポスト・ヒューマン時代に向けて」、「霧の抵抗 中谷芙二子」、「恵比寿映像祭(第4回-7回)」。六本木にオープンしたANB Tokyoのディレクターとしてオープニングエキシビション「ENCOUNTERS」企画統括やテレビ朝日のアート番組「アルスくんとテクネちゃん」監修、書籍「霧の抵抗 中谷芙二子」(フィルムアート社)編、「スポーツ/アート」(森話社)共著などのほか、国内外の展覧会のキュレーション、シンポジウムの企画多数。文化庁アートプラットフォーム事業委員、Tokyo Photographic Research副代表、2015年度文科省学芸員等在外派遣研修員、学習院女子大学非常勤講師など、執筆、講演、審査委員など幅広く活動。

司会 / 企画協力

塚田 有那 / Arina Tsukada

編集者、キュレーター。世界のアートサイエンスを伝えるメディア「Bound Baw」編集長。一般社団法人Whole Universe代表理事。2010年、サイエンスと異分野をつなぐプロジェクト「SYNAPSE」を若手研究者と共に始動。12年より、東京エレクトロン「solaé art gallery project」のアートキュレーターを務める。16年より、JST/RISTEX「人と情報のエコシステム」のメディア戦略を担当。近著に『ART SCIENCE is. アートサイエンスが導く世界の変容』(ビー・エヌ・エヌ新社)、共著に『情報環世界 - 身体とAIの間であそぶガイドブック』(NTT出版)がある。大阪芸術大学アートサイエンス学科非常勤講師。
http://boundbaw.com/

ラウンドテーブル #01

サスティナブルな都市のランドスケープ

11月12日 (木) 22:00〜
出演:永田暁彦氏、永山祐子氏、Tokyo Photographic Research(小山泰介氏・三野新氏)

永田 暁彦 / Akihiko Nagata

慶応義塾大学商学部卒業後、独立系プライベート・エクイティファンドに入社。
2008 年にユーグレナ社の取締役に就任し、未上場期より事業戦略、M&A、資金調達、資本提携、広報・IR、管理部門 を管轄。
現在は COO 兼ヘルスケアカンパニー長としてブランドの立ち上げやバイオ燃料事業や研究開発など、全ての事業執行を担当。また、日本最大級の技術系 VC「リアルテックファンド」の代表を務める。
2018年にはサイエンス&アートをテーマにした創造性拡張実験プロジェクト「Mitaxis」を始動。また、学生時代からアートコレクションを継続し、10年前から華道を嗜むなど文化への関心も高い。

永山 祐子 / Yuko Nagayama

1975年東京生まれ。1998年昭和女子大学生活美学科卒業。1998−2002年 青木淳建築計画事務所勤務。2002年永山祐子建築設計設立。主な仕事、「LOUIS VUITTON 京都大丸店」、「丘のある家」、「ANTEPRIMA」、「カヤバ珈琲」、「SISII」、「木屋旅館」、「豊島横尾館(美術館)」、「渋谷西武AB館5F」、「女神の森セントラルガーデン(小淵沢のホール・複合施設)」など。ロレアル賞奨励賞、JCDデザイン賞奨励賞(2005)、AR Awards(UK)優秀賞(2006)「丘のある家」、ARCHITECTURAL RECORD Award, Design Vanguard(2012)、JIA新人賞(2014)「豊島横尾館」、山梨県建築文化賞、JCD Design Award銀賞(2017)、東京建築賞優秀賞(2018)「女神の森セントラルガーデン」など。現在、ドバイ国際博覧会日本館(2021)、新宿歌舞伎町の高層ビル(2022)、東京駅前常盤橋プロジェクト「TOKYO TORCH」(2027)などの計画が進行中。

Tokyo Photographic Research

小山 泰介/ Taisuke Koyama

1978年生まれ。東京在住。文化庁新進芸術家海外研修制度によって2014年から2年間ロンドンで活動し、アムステルダムを経て、2017年末に帰国。生物学や自然環境について学んだ経験を背景に、実験的なアプローチによって現代の写真表現を探究している。
主な個展に『WAVES AND PARTICLES』(Metronom、モデナ、2019)、『SENSOR_CODE』(Seen Fifteen、ロンドン、2018)、『PHASE TRANS』(G/Pgallery、東京、2018)、グループ展出展多数。2018年よりTOKYO PHOTOGRAPHIC RESEARCH PROJECTの活動をおこなっている。

Tokyo Photographic Research

三野 新/ Arata Mino

1987年福岡県生まれ。写真家・舞台作家。2013年より「恐怖の予感を視覚化する」ことをテーマに創作を開始。写真展示・パフォーマンス作品の発表、アーティスト・雑誌・ファッションブランド等とのコラボレーションに取り組む。2017年に舞台芸術カンパニー「ニカサン」設立。2020年「うまく落ちる練習」で第19回AAF戯曲賞特別賞を受賞した。主な作品に『Z/G』(G/P gallery、2013)、『息」をし続けている』(2019-)等。2020年よりTOKYOPHOTOGRAPHIC RESEARCHの活動に参加、音楽家の網守将平との共作『King-Richard_3.tomb』を発表した。

Tokyo Photographic Reserch

Tokyo Photographic Research
Tokyo Photographic Research [TPR]は、写真家の小山泰介とキュレーターの山峰潤也を中心に、写真家、アーティスト、建築家、メディアアーティスト、音楽家、デザイナー、プロデューサー、編集者など20名超が集う有機的なコレクティブ。多様な活動を展開し、2020年代を迎えた「東京」を舞台に、最先端の写真/映像表現を通じてまだ見ぬ都市と社会と人々の姿を探求し、そこから見出されたヴィジョンを未来へ受け継ぐことを目的としたアートプロジェクトに取り組む。
https://www.tokyophotographicresearch.jp/ja/

ラウンドテーブル #02

シェルターとしてのカルチャー

11月12日 (木) 22:00〜
11月13日 (金) 22:00〜
ユースカルチャーの発信地であり、家庭やコミュニティに居場所を失った若者の居場所となっていた渋谷。そこで作られる集団は、相互に寄り合いながら自分たちのテリトリーを作り上げる。それは一つのシェルターとして機能していたのではないだろうか。そうした彼らが作り出したカルチャーを再考しながら、これからの都市の中でのシェルターの役割とアートの関わりを考察する。
司会 :塚田有那氏、山峰潤也氏
出演者:市原佐都子氏、工藤瑞穂氏、相馬千秋氏

市原 佐都子 / Satoko Ichihara

劇団Q主宰、劇作家・演出家・小説家。1988年大阪府生まれ福岡県育ち。桜美林大学にて演劇を学ぶ。人間の行動や身体にまつわる生理、その違和感を独自の言語センスと身体感覚で捉えた劇作、演出を行う。2011年、戯曲『虫』にて第11回AAF戯曲賞受賞。2019年、『バッコスの信女 ─ ホルスタインの雌』をあいちトリエンナーレ2019にて初演。同作にて第64回岸田國士戯曲賞受賞。著書に小説集『マミトの天使』(早川書房)、戯曲『バッコスの信女 ― ホルスタインの雌』(白水社)がある。公益財団法人セゾン文化財団セゾン・フェロー。

工藤 瑞穂 / Mizuho Kudo

1984年青森県生まれ。宮城教育大学卒。仙台の日本赤十字社で勤務中、東日本大震災を経験。震災後、仙台で音楽・ダンス・アートと社会課題についての学びの場を融合したチャリティーイベントや、お寺、神社などでのフェスティバルを地域住民とつくる。2015年12月、社会的マイノリティの可能性を広げる活動に焦点を当てたメディア「soar」をオープン。2017年1月に「NPO法人soar」を設立。様々なアプローチで、全ての人が自分の持つ可能性を発揮して生きていける未来づくりを目指している。
http://soar-world.com/

相馬 千秋 / Chiaki Soma

アートプロデューサー/NPO法人芸術公社代表理事。国際舞台芸術祭「フェスティバル/トーキョー」初代プログラム・ディレクター (F/T09春〜F/T13)。2015年フランス共和国芸術文化勲章シュヴァリエ受章。2016年より立教大学現代心理学部映像身体学科特任准教授。2017年に「シアターコモンズ」を創設、以後現在まで5ヵ年継続でディレクター兼実行委員長を務める。2019年には「あいちトリエンナーレ2019」のパフォーミング部門のキュレーターも務めた。

ラウンドテーブル #03

空地とストリートを巡って

11月14日 (土) 22:00〜
これまで/これからの都市とストリート、空地を軸に議論する。都市の新陳代謝の中で生まれる空地と、ユースカルチャーが発達した路上、そこから生まれてきたカルチャーがある。そこでは、表現者たちが交差しながら、自身のアートワークを示しある。こうした芳醇な余白。その価値を踏まえて、これからの空地、そしてストリートを検証する。
司会:塚田有那氏、山峰潤也氏
出演者: 小金沢健人氏、寺井元一氏、松下徹氏(SIDE CORE)

小金沢 健人 / Koganezawa Takehito

1974年東京に生まれる。1998年武蔵野美術大学造形学部映像学科卒業。ベルリン滞在(1999-2017)を経て現在は東京在住(2018-)。
映像を出発点に、ドローイング、インスタレーション、パフォーマンスが混在する表現に至る。Haus am Waldsee (2012 ドイツ)、Haus Konstruktiv (2009 スイス)などヨーロッパの美術館での個展のほか、国内外の大型展にも参加多数。
2018年アジアンアートアワードで大賞受賞。劇場の新しい使い方を示したKAATでの「Naked Theatre」(2019) は大きな反響を呼んだ。

寺井 元一 / Motokazu Terai

2002年、NPO法人KOMPOSITIONを設立。壁画プロジェクト「リーガルウォール」、ストリートバスケ大会「ALLDAY」など、公共空間と民間の活力を結びつける企画を実現。2010年、株式会社まちづクリエイティブを設立。千葉県・松戸駅前を「クリエイティブな自治区」にするMAD Cityプロジェクトを開始。アートプロジェクト運営、住民自治組織の立ち上げなども並行して行い、エリアブランディング事業を推進。現在では佐賀県での「TAKEO MABOROSHI TERMINAL」、埼京線沿線での「SAI-KYO DIALOGUE LINE」なども展開し、独自の手法でまちづくりを実践している。

松下 徹(SIDE CORE) / Toru Matsushita

SIDE COREは、2012年に高須咲恵と松下徹によって発足されたアートチーム。2017年より西広大志が参加。「都市空間における表現の拡張」をテーマに展覧会や壁画プロジェクトなどを企画。また街なかの建築やストリートカルチャーの歴史をリサーチするイベント「MIDNIGHT WALK tour」を定期的に開催している。主な展覧会に2020年「生きている東京」ワタリウム美術館、2020年「大京都芸術祭」京丹後市など。

【Culture Connect_5 SHIBUYA LEGAL WALL PROJECT at SHIBUYATSUTAYA(QFRONT)】

「渋谷をアートで溢れる街に」をコンセプトにスタートするShibuya Legal Wall Project。このプロジェクトは、アーティストの表現の場として解放されたウォールを増やし、渋谷の街をアートで活性化させていくことを目指して始動する。プロジェクトの第一弾は、ストリートアートシーンで多彩な活動をみせるアーティストコレクティブSIDE COREの松下徹が、兄弟でアートワークを手がけるティーンエイジャーのストリートアーティストShartとBahkをセレクト。渋谷の入り口であるSHIBUYA TSUTAYA(QFRONT)の協力を得て、アーティストに街をアーティストに開いていく出発点として、渋谷芸術祭をきっかけにスタートする。
場所:SHIBUYA TSUTAYA(QFRONT)
時期:渋谷芸術祭期間中より制作開始。11月中に完成予定。
アーティスト:Shart & Bahk
キュレーション:松下徹氏(SIDE CORE)

アーティスト

Shart & Bahk

小中学生でグラフィティやストリートアートに精通している兄弟がいる。一時期東京のストリートシーンで話題になった兄弟がいた。それから数年経ち、今では彼らこそ東京のティーンエイジャー代表するアーティストとなった。ShartとBahkの表現の特徴は世界各国のグラフィティが混じり合ったような多国籍かつプリミティブな表現である。それはインスタグラムを通じた世界中のアーティスト達との交流から育まれてきた。また、作品の売り上げを「あるアーティストの遺族」に寄付するプロジェクトや、コロナの自粛期間中には、彼らはとある解体中の廃墟の中でひたすら絵を描き続け、「誰も知らない美術館」を作り出すなど、時代と呼応するメッセージ性の高い作品やプロジェクトを展開。ポスト・ミレニアル世代の未知なるアーティストとして、これからの時代を切り開く第1人者である。

キュレーション

松下 徹氏 / Toru Matsushita (SIDE CORE)

SIDE COREは、2012年に高須咲恵と松下徹によって発足されたアートチーム。2017年より西広大志が参加。「都市空間における表現の拡張」をテーマに展覧会や壁画プロジェクトなどを企画。また街なかの建築やストリートカルチャーの歴史をリサーチするイベント「MIDNIGHT WALK tour」を定期的に開催している。主な展覧会に2020年「生きている東京」ワタリウム美術館、2020年「大京都芸術祭」京丹後市など。

企画

一般財団法人東京アートアクセラレーション(Tokyo Art Acclereration [TAA])は、アートを介して文化が息づくエコシステムを社会に醸成していくことを目指して設立。アーティストの創作・発表の支援、アートを軸にしたコミュニティの形成、展覧会やトークイベントの企画・運営を行なう。世代やジャンルを超えた独自のネットワークから、アートと社会の新しい接続点をつくり出すことを目指す。コミュニティラウンジやギャラリー、スタジオを有する新しいアートコンプレックス、ANB Tokyoを東京・六本木にオープン。
https://taa-fdn.org/

  • 主催:渋谷芸術祭実行委員会
    • 共催:
  • 協賛:
  • 協力:
  • 後援: